Cindyユーザーインタビューチャット「シンディーの部屋」まとめ


さるぼぼ(以下、猿)

第5回のゲストはりんねさんです。よろしくお願いいたします。

 

りんね(以下、り)

わーい 呼んでいただき光栄です 誠心誠意答えていくよ よろしくね

 

(猿)

ではまず、質問をする時の思考の流れを大まかに教えてください。

 

(り)

問題文から読み取れる「キーワード」からの【連想】が主です。
「海」+「ペットボトル」⇒「浮き輪にする」とか、
「買った。何故?」⇒「御釣りが欲しい」とか、
「御釣り」⇒「小銭」⇒「マイナスドライバーになる」とか。
検索が禁じられていなければGoogleも強いお供です。
あとは出題者の意図を読むのもあります。
ここを隠したいのだろう、ここを解いて欲しいのだろう
といった辺り。
そして「無駄な質問をしたくない」「他の人に情報を与えたくない」
というのも特徴的なようですね、協力ではなく競争と捉えています。
「○○は重要か?」という質問をするならば、
(○○が重要ならばどういうことか?)を考えて質問したいですね。

 

(猿)

私の問題で恐縮ですが、例としてりんねさんがスナイプされた

「泥」https://www.cindythink.com/puzzle/show/2159
この時の【連想】はどのような流れだったのでしょう?
そして、何故「アニメ」まで見抜くことができたのでしょうか?

(り)

飛躍していると思われるかもしれませんが、
「決まった時間に見る」⇒『TV』、+「野球で見れない」⇒『延長』です。
アニメは多分「武蔵丸の悲劇」という有名な?史実が浮かんだからですが
それが浮かんだきっかけは多分「少年」「TV」「野球」から、
磯野少年がぼんやりよぎったのでしょうね(この問題において「少年」は野球少年ではないと言っているので的外れな連想なのですが)

追記として、「あるある」というのはやはり強く、「野球の延長で番組が変わる」というのは「あるある」として、「手札」として持っている感覚ですかね。

 

(猿)

問題文に漂っているトリックや隠したい部分の"匂い"のようなものがあるとどこかで言っていた気がしますが(勘違いしてたらごめんなさい)、"匂い"とは何かを具体的に言い表すことはやはり難しいですかね?"不自然さ"のようなものなのでしょうか?

 

(り)

匂いとかクサさのようなものは、私は発祥じゃないですけどまあまあ聞きますね。
OリオンさんとかSしゃさんとかも言ってた気がします。
簡単なので言えば「漢字で表記しない事」
普通だったら漢字で書くような表現が仮名で書かれていると気になります。
「主語が無い」のも要注意。補うことは思い込みに繋がります。
これらは「日本語が不自然」にまとめられると思います。
他にも「日本語が不自然」が核に繋がる事例はあることでしょう。


あとは「出題者の気持ちを読み取る」ですかね。
出題の神様じゃない限りは「出題意図」「制作に至る過程」などなどが存在するわけで。あるいは進行中、「まだ解かれたくない」とか「かすったのでテンション上がった」などなどあるわけで。随所に「気持ち」は見えると思います。
(だからこそ相性の悪い出題者さんも居たりはしますが、それはそれで楽しめます(余談))

 

(猿)

解いていて面白かった問題、オススメの問題をいくつか教えてください。(他サイトのものでも可)

 

(り)

オススメはスターやコメント見てくださーいってことで、

参加して面白かったで言うとエルナトさんの「この駅どこだ8」がまず浮かびます。
ウミガメを競争と捉えているとは言ったものの制限扉は協力でしかないですからね
協力は協力で気軽に言いたいこと言えるので好きです。
その中でも練られに練られまくった力作だと思いますー。

 

協力とは反対のとかげさんの「【スナイプ限定】鳩ノ扉」も好きでした。
腰を据えて考えたい人も撃ち抜きたい人も楽しめて素晴らすぃー。
福元さんの「【Cindy1周年・Special-Month企画】99枚の扉」や
しゃっくりさんの「ラテシンオールスター感謝祭 」とかも解きまくって面白かった。

 

(猿)

出題者(問題)に望むことを、なるべくワガママにお答えください。

 

(り)

出題してくれるだけで神ですにゃー。
…真面目な話、ラテシンを殺すのは過疎だと思っていた。
出題の減少はトドメだ。
出題が無いと来る人が減り来る人が減ると出題が減る。
出題者は神様やー(お前も出せと言う声に耳を塞ぎながら

 

しいて言うなら誤字脱字など、推敲によって正せる間違いは無くそー

 

(猿)

出題といえば、私の大好きな横恋慕の作成過程をもし覚えていたらぜひ教えてください。

 

(り)

割とガチで覚えてないですが、
切ない感じのBLやGLは嫌いではないので、
何らかに影響されたのかもしれませんね(曖昧

 

(猿)

前回aioneさんからも言及がありましたが、参加者の立場から見た場合、ヒントや誘導はあまり多くない方が望ましいと思われますか?

 

(り)

無きゃ無い方がまあ良いですけど、
適切なヒントは重要だと思いますよ、
適切なヒントを出すのが難しいというだけで。
「それ言っちゃうの!?」みたいなのはたまにあります。
おっさんのように「作り」でカバーするのが理想ですねー。
でもまあ、自分自身出題したときは回答含めヒント多めのような感じもするので、口出しできる人間でもないかな。

 

(猿)

参加しやすい問題、参加したくなる問題とはどのようなものだと思いますか?

 

(り)

質問がたくさん思いつく 答えがたくさん思いつかない そんなかんじ。

 

(猿)

では今後の活動予定、特に出題予定を教えて下さい。

 

(り)

ふらっと長期間居なくなるかもしれないし、
確かなことは何も言えませんが、
出題意欲は高まっているよ。
思い立ったが吉日なので予告なしにスバーンと出すよ!
つまり何もかも未定だ!
活動時間帯はおよそ夜。以上。

 

(猿)

ありがとうございました、大変参考になりました。次で最後の質問です。
りんねさんにとって「良い問題」とは?

 

(り)
悩みましたが、「新しさ」ですかね。
新しさとは単に斬新な問題というだけでなく
使い古されたテーマの中にも新たな発見が有ったりとか、
何気ない日常にも切り取り方で魅せるとか。
一言で言おうとして却ってよくわからなくなったけどまあそんな感じで。

 

(猿)

お話、とても興味深く拝聴していました。
ふらっと長期間の不在はできれば実現しないよう、祈るばかりです。
インタビューをご覧の皆様に向けて、メッセージをお願いします。

 

(り)

CindyでもDiscordでもTwitterでもかにちゃっとでも、
見かけたら気軽に声かけてね~~

 

2018年10月28日


さるぼぼ(以下、猿)

第4回のゲストはaioneさんです。よろしくお願い致します。

 

aione(以下、a)

〜〜〜ラテシンで鳴らした俺だけaione部隊は、酷い下ネタを連発して当局に逮捕されたが、刑務所を脱出し砂浜に潜った。しかし海底で燻ってるような俺じゃあない!。ネットさえ通りゃあ問題次第で何でも答えてのける命知らず。不可能を可能にし、巨大な甲羅を粉砕する。
俺だけ、aione野郎Aチーム!〜〜〜
こんにちは!皆様のお口の愚者〈ザ・フール〉アイオーンです、よろしくお願いします。

 

(猿)

ではAチーム野郎さん、質問するときは、どういう思考の流れになっているのでしょう?ざっくりと教えてください。

 

(a)

もちろん問題にもよりますが、最初に問題文から閃くものがあるかどうか、あればそれを手掛かりに問題文が纏められるかどうか、閃くものが無ければ問題文を転換して綺麗に纏められるかどうか、これは逆転の発送だけでは無く角度をずらすように視点を変えている気がします。それでも纏まらなければネタ質か基礎質をします。具体的な問題を挙げていただければ、その時何を考えてたか説明出来たり出来なかったりします。

 

(猿)

では過去の問題における会心の質問を教えてください。その時の問題で考えていたことを教えていただきたいです。

 

(a)

〈以下ネタバレ注意〉
会心…かどうかは分かりませんが、説明し易いものだと

狐狗狸さんの「のしかかる重み」https://www.cindythink.com/puzzle/show/851
でしょうか。
この問題だと①人に対する配慮が無い=カメミが人間では無いからでは?と思い付き仮定する→②恩人がいる動物=鶴か亀。泣くのは海亀→③恩人は浦島太郎。海亀との相違は海棲かどうか&尾ひれが付いた(物語化した)ことから序盤で死んだ=最初に溺れた。→④噂を聞く時に泣いている=産卵している=普段は海にいるけれど、産卵のために地上に出たので泣いているし地上にいる人間の噂話も聞こえる。
というような思考過程を経て答えました。
あとホースの力も信じました………一馬力!
余談ですがこの問題は謎が曖昧で、別解の余地が多いように見えて、最初の仮定を行えば別解が無い、不思議な問題でしたね。

 

(猿)

解いていて楽しかった問題、オススメの問題をいくつか教えて下さい。(他サイトのものでも可)

 

(a)

参加して面白かったのは、盆暮れ正月あたり、時間に余裕がありそうな時のエルナトさんやダニーさんの問題でしょうか。理由はお察し。

 

おすすめ……初心者云々を言わず、本当に好きで薦めたいものだけを厳選して

Cindyだと
原典と取り替えても文句は無い、ダニーさん「king of beasts」
https://www.cindythink.com/puzzle/show/368
まさかその記述をそう捉えるとは思わなかった、TATATOさん「ぼっち飯ラーメン」
https://www.cindythink.com/puzzle/show/478
OpenウミガメR鯖だと
童話を題材にしたものでこんなに納得するとは思わなかった、天童魔子さん「笑顔は世界一」
http://openumigame.sakura.ne.jp/openumi/mondai/show/63
外連味の無いうさぎさんも素敵だった、(仮)立派なうさぎさん「エレナの幻影」
http://openumigame.sakura.ne.jp/openumi/mondai/show/641
らてらて鯖は、スマホからだと文字が小さくて見辛いのでそんなに見ていないのですが、参加したものだと
激烈オシャンティー、スイさん「トリ!イヌ!カエル!」
https://late-late.jp/mondai/show/266
ラテシンだと………………誠実に答える為には2、3年掛かりそうなので一つだけ挙げると
娘虎さん「いたいほどにあまい」
http://sui-hei.net/mondai/show/33062
です。

 

(猿)

「いたいほどにあまい」が1ブクマなのは驚きました。もっと評価されてしかるべきでしょうね。
aioneさんが出題者(問題)に求めていることはありますか?なるべくワガママな回答をお願いします。

 

(a)

私はおいそれと語れないくらい、狂おしい程に好きすぎてブクマを付けたり外したりしてたので、他の方もそうなのだと思います(いたいほどにあまい)

 

求める事…ワガママ…

闇スープいっぱい出して!あんまりヒントは出さないで!補足もそんなにしないで!感情を扱う問題はできるだけロジカルに解けるようにして!本当の私を見て!お父さんと呼んで!カレーにはじゃが芋を入れないで!あったかくして寝て!

 

(猿)

ヒントと補足の出し方は永遠のテーマですね。あまり無い方が良いのですか?

 

(a)

全ての出題者に愛を込めて補足しますが、出題する側にも例えば
  
「時間が無いけれど出題したい」「他の部分が解けてもの当て要素しか残ってない」「回答でミスリードしてそう」「クルーとミスリードを兼ねて、あと2回と書いたけど質問制限も本当に2回の可能性を加味して考えて誰も質問してくれない」
  
等の、そうするだけの理由があってヒントや補足を出しているのは理解していますし、そういう時は出すのが自然なようにも思えますが、ちゃんと練られた問題は心配せずともちゃんと解かれる事が多い気がしますし、例外はあれど欲を言えば考える楽しみも解く楽しみも少しも奪われず全て欲しいです。
  
これは闇スープの話ですが、もっと言えば、考えるだけ考えて分からなければそれは仕方がありませんし、もうほぼ答え言ってはりますやん的な誘導をされるよりは、負けを受け入れて次に活かしたい所存です。

 

(猿)

クルーとミスリードを兼ねて、あと2回と書いた___私もこれ、身に覚えがあります。
出題者は参加者が問題を解決できるよう誘導をすべきという意識はラテシンの頃に植え付けられた気がします。それを何の疑いもなくやっていましたが、aioneさんを信じて少なめにしてみようかな。
本当にYESNOだけだと無愛想すぎる感じもしちゃうんです。
aioneさんにとって、参加しにくい問題というのはありますか?

 

(a)

言葉を飾ってみましたが、端的に言えば「ヒントを出さないと解けなさそう」と思われるのがとてもとても悔しいだけです。さるぼぼさんの最初から問題に組み込んであるようなヒントやコメントは「技巧的だなぁ」と思っています。

 

参加しにくい…取り敢えず協調性を発揮するのにコストがかかり過ぎるので制限扉はあまり。
制限無しの扉でも、数字、英語を使った暗号系が苦手で、作業感があるものは興味を持ち難いです。
あと、検索禁止系(検索すると答えが出る)問題や元ネタ有りの問題は、そうと分かった時点で答えを知らなくとも参加しません。多分自意識の問題です。
それ以外なら、問題文が不思議でさえあれば時間が許す限りダボハゼのように食いつきます。期間を区切った闇スープだと尚嬉しいです。

 

(猿)

2つ続けて質問しちゃいます。
(#1)これはあくまで私見ですが元祖ウミガメのスープのようにベールが厚く質問数がかさむような問題は、現在あまり受けないような気がしています。aioneさんはどう思いますか?好きですか?
(#2)好きな基礎質問はありますか?

 

(a)

個人的にはベール系が闇スープで出たら、やっぱり嬉しいですね。納得感と問題次第でしょうが、全く受けない事は無いと思いますよ〜。ただ、さるぼぼさんがベール系を出してどうなるかの予想はつきません。
基礎質はしぶしぶしている場合が多いです。
好きな基礎質は勿論「エロますか?」と見せかけて使い勝手の良い「現代日本で成立しますか?」です。

 

(猿)

いろいろなウミガメサイトで活躍されているaioneさん、今後の活動予定を教えてください。
次の出題はいつなのでしょうか?

 

(a)

今月!中には!問題文を!仕上げて!!来月!中に!問題を!練り!年末頃!時間が!ある時に!闇スープを!出したい!のですが!……さるぼぼさんSPを引き受けてくれませんか?(これが言いたくて出演した)

 

(猿)

SP!私で!良ければ!
では最後の質問ですがaioneさんにとって「良い問題」とはどういうものでしょう?

 

(a)

一番求めているのは、私の目を開いてくれるような問題です。ありがとうございました〜

 

(猿)

大変参考になりました。こちらこそありがとうございました。
インタビューをご覧の皆様に向けて、メッセージをお願いします。

 

(a)

to偉い人:自動付与の頃の名残の称号全部剥奪して欲しいにゃん(これも言いたくて出演した)
to皆様:会えない時の為に good Morning,and good evening,and good night!

 

2018年10月20日


さるぼぼ(以下、猿)

第3回のゲストは、灰色ヤタガラスさんです。宜しくお願い致します。

 

灰色ヤタガラス(以下、灰)

こんにちは。よろしくお願いします。

 

(猿)

ヤタさんはラテシン時代から現在に至るまでMVSやスターなどで積極的にコメントや評価をおこなっていらっしゃいます。
出題された問題はだいたい目を通していらっしゃるのでしょうか?

 

(灰)

そうですね、もちろん全部ではありませんが、良問は大体チェック出来ているつもりです。
Cindyでスターをした数も、恐らく私が一番多いでしょうね(笑)。

 

(猿)

スターを入れる基準、コメントをつける基準のようなものがあれば教えてください。

 

(灰)

はっきりとした基準を付けていらっしゃる方も多いようですが、自分の場合は、特に明確な基準は無いですね。
何らかの面白い点、独特な点、よくまとまっているなどの点が見られれば、良問と判断して、付けることが多いです。逆に、矛盾があったりとか、その展開はちょっと無理があるんじゃないか、とか、平凡かな、などと感じてしまった問題は、付けないようにしていますね。しかし基準はかなり緩めの方だと思います。積極的に付けるようにしています。
付けるスターの数ですが、私はスターを付ける問題は、まずブクマを付けます。平均以上と思える問題に、感覚で50点以上で付けます。何らかの注文すべき点がある問題は、ウミガメとして良問でなくても、50点より下の点数を付けてとりあえずリストに入れておく、ということもありますが、それはとりあえず別の話で。50点以上を付ける際も、基本的に感覚です。あるいは、過去の問題との比較ですね。あれらの問題と比べて、この問題は何点ぐらい上か?そういったことを数秒考えた後、まずブクマで点数を付けます。ラテシンの過去の問題に対しても、私のプロフィールページで勝手に点数を付けているので、それらを思い返しながら比較することもあります。そして、点数が50点代ならスター1、60点代なら2、としていって、90点以上の名問と思える問題には5を付けるわけです。だいたい一番多いのはブクマ60点代、スター2ですね。

しかし、私の基準などあくまで参考程度にすぎません。あくまで、私が良いと思ったかどうか、それだけの意味しかないと思います。確か、以前、どなただったかは忘れましたが、どなたかが、ウミガメのスープは芸術品と同じで、点数を付けるなどナンセンス、とおっしゃっていました。一元的な数字で表すことが出来るものでもないと思います。

しかし、やはり良問とそうでない問題の違いのような問題はあるのではないか、とも思うわけです。一人が付ける点数だけでは決まらなくても、多くの人に支持される問題は、やはりいい問題なのではないか、とも思うのです。しかしこれとて絶対ではありません。スターの数や人数だけにとらわれることのないようにしたいものです。

また、多くの人がスターを付けている問題は、ついつられるように自分も付けてしまいがちですし、逆に誰も付けていない問題は何となく付けにくかったりすることもありますが、他の人のスターの数にとらわれることなく、出来るだけ冷静にスターを付けていきたいものです。なかなか難しいですが。
少し話がそれてしまいました、すいません。

 

次にコメントについてですが……

スター3つ以上を付けた問題に対しては、基本的にコメントを付けるようにしています。しかしそれ以外でも、優れた企画ものであったり、何か極めて独特な点があったりしたものは、コメントを付けることもありますね。これもはっきりした基準はあまりありません。感覚で付けています。スターをつけない問題でも、コメントを付けることはあります。
コメントの内容は、良いと思える点を積極的に挙げるようにしています。多くの人の問題をコメントで支えていきたいと考えているので、どちらかというと質より量で、似たようなコメントを付けてしまうこともありますが、出来るだけその問題の良いところを取り上げて、同じようなコメントばかりにならないように気を付けてはいます。ラテシンにMVSのチャームなどの部門がありましたが、その辺りはあまり意識していません。ラテシンでの評価の仕方をあまり意識することなく、良いところを探していっているつもりです。これはスターでも同じですね。ラテシンでのMVS相当はCindyでのスター何個、と考えているわけではないです。ラテシンはラテシン、CindyはCindyですから、ラテシンの基準にとらわれず、Cindyで実際に出題されたその問題だけを見つめて、ここが素晴らしい、というところを見つけていくようにしています。

 

(猿)

ウミガメのスープを芸術品に例えたのは私ですね(笑)。
では、ヤタさんが問題を作る時の手順を教えて下さい。

 

(灰)

あ、さるぼぼさんでしたか、失礼しました(笑)。しかしやっぱり、一度語り始めると長くなるくせがある……。
そうですね、問題作りに関しては、電車に乗っているときや道を歩いているときに、ぼんやりと考えながら、何かないかな、とアンテナを付けている感じです。もっとも、その場にないものをもとにすることも多いですが。いろいろ言葉を連想して、言葉遊びを見つけたりとか。
ネタを見つけたら、パソコンのワープロで簡単に書き出します。問題文と解説を作っていきます。考察は書き出しはせず、頭の中だけで考察することが多いです。書き出したら、もっと良い表現に出来ないか、などと考えながら、数日こねくりまわして、これがベストの形、と思える段階にいったところで、出題ページにコピペして出題します。
何問も同時進行で作ることが多くて、今も、ネタはあってもうまく形に出来ないまま、何カ月も放置しているものもいくつもありますね。早く出題までもっていきたいものです。

 

(猿)

ちなみに「ゆく日くる日」はどういう時に思いつき、どういう過程を経てあのような形になったのですか?

 

(灰)

うーん、そうですね……。「ゆく日くる日」は、出題する前は本当に軽い気持ちで、ほかのいくつかの問題(大晦日の除夜の鐘の問題とか)と一緒に何の気無しで出した感じでした。それがあんなに高評価をいただくとは考えていなかったので、出題前の状況、どんな経緯で出題に至ったか、そのあたりのことはもうあまり覚えていないんです、実は。
けど、確か、去年の12月、年末が近づいた時期に、今年もそろそろ終わりだな、ゆく年くる年の時期だな、などとぼんやり考えながら、そういえば、今12月だけど、12月の翌日はあれになるな、と思いついて、ワープロにそれだけ簡単にメモしました。年末か年始に出そうと考えてはいましたが、年始の方になったことも偶然ですね。何の気無しに出した問題が思わぬ高評価をいただく、ウミガメあるあるだと思います。嬉しい誤算ですが。

 

(猿)

問題を作る時に、一番重要視している点はなんですか?

 

(灰)

問題の難易度調整でしょうか。
あまり簡単に解けすぎないように、かといって停滞しすぎることもないように、そこそこの難易度ぐらいになるように、出来るだけ気を付けるようにはしています。ちょうどいい難易度の問題が、いろんな意味で楽しめるでしょうしね。
しかし現実にはなかなかうまくいかず、あっさり解かれてしまったり、逆に停滞を招くこともしばしばです。気を付けたいものです。他にも納得感なども重視していますが、これはさらに難しいですね。

 

(猿)

ヤタさんにとって「納得感」とはどのような定義なのでしょうか?

 

(灰)

問題文を見て「一体なぜ?どういうこと?」と疑問に包まれた状態から、解説を見て「あーそうか!なるほど!」と霧が晴れるような感覚が強ければ強い問題ほど、納得感が高いといえると思います。
そういう経験をたくさんしてみたいし、そういう問題を多く見てみたいし、また、作る側としても作ってみたいところですね。

 

(猿)

ヤタさんはCindy設立当初からずっと参加しておられるわけですが、この1年で特に印象に残っている問題、企画、出来事などを教えて下さい。

 

(灰)

うーん、何でしょうね……。問題に関しては、月間優秀問題は、どれも印象に残っています。ただ、間が悪いのか、参加しそびれたことも多いですね。やはり良問は、実際に参加したいものです。
企画は、福元さんのATODUKEも良いですが、何よりも、「ますか?」の企画を、アシカさんに「蝶ますか?」で素晴らしい形でつないでいただけたことが印象に残っています。このまま、途切れることなく続いてほしいですね。
出来事で印象に残っているのは、Cindyが大幅にリニューアルしたときですね。サイトのイメージがガラリと変わりました。もうリニューアル前のCindyを知らない人も多いでしょうね。リアルタイムになったのもあのときだったでしょうか。これからもCindyはどんどん進化していくでしょうし、それを楽しみたいと思います。

 

(猿)

では、最近注目していることはありますか?

 

(灰)

そうですね、実はスター5は、2月に白露もみじさんの「カメオは死んだ」以来付けていないのですが、そろそろ付けたいような気がしているのです。スター5は、私の基準では「Cindy史に残る名問」レベルで、ラテシンだと、私のプロフィールページの「Cindy100の質問」のQ99で答えている90点以上の問題がそれに当たるのですが、そういう問題がまた出てこないかな、と注目していますね。スター人数でいうと、20人ぐらいの問題でしょうか?そういうのが一つ二つ出てくるだけでも、ずいぶん盛り上がるきっかけになると思うのです。

 

(猿)

今後の活動予定を教えて下さい。

 

(灰)

今後も、今までと変わりません。Cindyを出来るだけ盛り上げることを考えていきたいです。少なくとも週に2、3回は顔を出すようにしたいところですね。
出来れば月間最優秀問題の称号を狙うなどしたいところですが、他にも、コメントをはじめ、ネタ質問、企画もの、BSなど、自分に出来ることでCindyを盛り上げていけたらいいな、と思っています。

 

(猿)

丁寧なご回答ありがとうございました。
では最後の質問です。
ヤタさんにとって「良い問題」とは?

 

(灰)

スターを付ける基準のところでも書きましたが、面白い点や独特な点が多かったり、あるいは納得感が高かったりするのが良問でしょう。盲点を突かれて、「あーそうか!」と思わず声に出してしまう問題、そういった経験が出来る問題が良問だと、少なくとも私は考えています。
しかし、どんな問題が良い問題なのかは、人によっても、場所によっても少しずつ変わってきますし、答えはないでしょう。なので、「良問とは何か」を知る一番いい方法は、過去の良問といわれる問題をたくさん読み込むことだと思いますね。理論も大事ですが、実際の良問・名問に触れることも大事でしょう。これはウミガメに限らず、小説読み込みとかでも同じですよね。ラテシンで高く評価されている問題などを中心に勉強し続けていきたいものです。自分がMVSなどに精力を傾けたのも、元は自分が良い問題を出したくて、コメントを考えながら勉強しようと思ったからです。問題の数だけ、「良問とは何か」の答えがあるようにも思えますし、いくら探し続けてもキリがないような気もします。それをずっと探究し続けられる人が、ウミガメで活躍することが出来るのでしょうね。
ひとまず、一言で答えようとするのであれば、「水平思考要素の極めて高い問題」ということになりますが、その「水平思考要素」というのも、どんなものなのかをはっきり理解することが難しい、おぼろげなイメージを持ったあいまいな要素でしかないように思われます。答えはあるのでしょうか?道のりは長く、果てしないです。答えになっていない気もしますが、これを答えとさせてください。

 

(猿)

コメントを書こうとすれば、必ず深く問題や解説を読み込む必要があるでしょうから、それを大量にやってのけるヤタさんの姿勢は本当に尊敬しています。
ご回答ありがとうございました、このインタビューをご覧の皆様にぜひメッセージをお願い致します。

 

(灰)

まずは、ウミガメを始めたばかりの人たちへ。
私は決して水平思考の得意な人間ではなく、むしろ鈍い方ですが、それでも、長いこと楽しめています。あまり難しく考えずに、皆で楽しくやりましょう。最初は興味本位だったとしても、好きこそものの上手なれで、続けていくうちに、気が付けば、ウミガメのベテラン勢になれているはずです。
次に、ベテラン勢の方々へのメッセージですが、これは一つだけです。
こんな私ですが、どうかこれからも私と仲良くウミガメしてください!
以上です。

 

 

(一部、灰色ヤタガラスさんの許可を得てチャットの原文を編集している箇所があります。)

2018年10月12日


さるぼぼ(以下、猿)

第2回、今回のゲストは何と豪華W出演。
おっさん、TATATOさんです。
宜しくお願い致します。

 

おっ(以下、お)

へいへい、夜露死苦ぅ~

 

TATATO(以下、T)

お招き頂きありがとうございます。こちらこそ、宜しく御願いします

 

(猿)

よ、夜露死苦お願い致します(慄)。
出題者としては、参加率の高いおっさんの存在は心強いというか、このサイトで安心して出題ができる根拠になっているというか。いつもお世話になっております。
そんなおっさんへお聞きしたいのですが、質問をするにあたって、どういった思考の流れになっているのかざっくり教えてください。

 

(お)

こちらこそ御世話になっております。過分な御言葉、痛み入ります。出題あってこその参加ですので、出題者の皆さんには頭が下がる想いです。
さて、早速。質問する際の思考の流れですが、ハッキリ言えば「流れは無い」ように思います。無意識下では何かしらの手順を踏んでいるのかも知れませんが、兎にも角にも思い付いたことを質問している感じですね。いわゆるスナイパーの方々とは正反対なのではないでしょうか。ただ敢えて言うなら、問題文に書かれた状況を想像しやすくするために「場所を解明すること」を優先しているように思います。それ以外は本当に行き当たりばったりです。

それともう1点だけありました。「思考の流れ」と言って良いのか微妙ですが、「問題文に特定のアイテムが登場した場合、そのアイテムでないと成立しないのか?」を考えることが多くあります。例えば「ウミガメのスープを飲んだ」という記述が問題文にあった場合、「ウミガメである必要があるのか?」「スープではなく固形物でも成立するのか?」などですね。技術力のある出題者はこの辺りを上手く伏線として絡めてくるので、問題を解く糸口になることが稀にあります。

 

(猿)
舞台と小道具、いずれも重要な鍵である場合が多い、ということですね。
では思わず参加したくなるような問題、というものはありますか?あるとすれば、その条件は何なのか知りたいです。

 

(お)
まず問題文としては「何を問うているのかが明確であること」です。ここが不明確だと何を質問すれば良いのか迷ってしまうので、「問題文の中でどのポイントが謎となっていて、FA条件は何なのか」が問題文にハッキリと書かれていることは非常に重要だと思います。また「文法に破綻が無く、誤字脱字も無いこと」も参加側としてはモチベーションに繋がります。
次に問題の形式としては「質問数制限が無いこと」ですね。質問数制限があると訊きたいことが訊けない場合が多いので、参加を見送って観戦に回ってしまうことがちょくちょくあります。ただしこれは私の個人的な好みの問題であり、決して質問数制限が悪いと考えている訳ではありません。
それから、これはあまり強調すべきことではないのかも知れませんが、出題者が意欲的にテンポ良く回答する方であれば、安心して参加させて頂くことが出来るように思います。「ウミガメのスープ」というだけあって、熱々なほど楽しめるものだと思います。

(猿)
大変参考になります。例えばTATATOさんなどはこれらの条件を毎回クリアーしていらっしゃいますね。TATATOさんの問題は人気があるし、安心して参加できるので私も飛びついてしまいます。
ちょっとおっさんへの質問が続きますが、
問題の進行中、または解決後に面白味が感じられない問題というのはありましたか?もしあったなら、それはどういった点に改良の余地があったのでしょうか?

(お)
前述の通り回答ペースというのは私にとっては面白味に直結するのですが、そうではなく問題自体の本質に関わる理由としては、「解明すべき謎が多すぎる問題」は途中でややダレてしまうリスクがあるように思います。問題文に書かれた謎は解けているのに、本筋の解明に必須ではないポイントまで問われたりすると、少々間延びしてしまいますね。逆に焦りすぎて全容が解明されていないのに最重要ポイントの解明だけで解説を出してしまうのも面白味を損なう場合がありますが。

(T)

……耳が痛いです。

(お)
改良点としては、やはり問題を出す前にキッチリとFA条件を自分の中で明確にし、それを問題文に織り込んで参加者にも理解してもらうことだと思います。

(猿)
これは参加中、解いていて楽しかったー!という問題がありましたら具体的に教えてください。

(お)
いろいろありすぎて悩むところですが、ここは一寸先師さんの「早過ぎるホームシック」を挙げさせて頂きます。派手なトリックや感動的な物語がある訳ではありませんが、質問を重ねることで一歩一歩着実に真実に近付くことが出来る構成になっていて、参加後だけでなく参加中にも質問への手応えのようなものを感じることが出来ました。このような作品は、地に足の着いた方だからこそ生み出せるものだと思います。

(猿)
「早過ぎるホームシック」、地に足のついた__という表現がぴったりの面白い問題ですね。これは参加したかったです。
今後、もっとこういう問題が増えてほしい、こんな感じの問題が解きたい!というものはありますか?

(お)
「Cindyは水平思考パズル『ウミガメのスープ』のリアルタイム出題サイト」とあるように、やはりシチュエーションを特定する王道のウミガメがある程度の割合で出題されて欲しいという希望はあります。しかしいろんな方々がいろんな発想でいろんな問題を出すことによって裾野が広がるとも考えており、Cindy全体のバランスとして「何となく良い具合」に保たれればベストですね。
もっと具体的に「どんなウミガメが解きたいか」ということであれば、個人的な好みですが問題文と解説とのギャップが大きいものが好きです。何だかんだでインパクトというのは重要な要素で、記憶に残りやすいですね。

(猿)
ありがとうございます。
ではTATATOさんにお聞きします(お待たせしてすみません)。
問題を作成するときの手順を教えてください。

(T)
具体的な細かい部分は問題によりけりですが、ネタが浮かんだらまずは問題のコアになる部分だけメモしておきます。「Q:~~~したのはなぜ?A:~~~だから」という具合に、非常に簡潔な文章です。その後、言葉を少しずつ付け加えて「文法や表現はメチャクチャだけどとりあえず問題として成立するカタチ」まで構成します。時間がかかるのはここからで、焦って問題を作ってもロクなものにならないので、2~3ヶ月かけてゆったりのんびりと文章を整えつつ、クルーを付け加えてみたり不要な文章を削ぎ落としたりします。この期間にキャラ名も決めます。ある程度文章として見栄えがマトモになってきたら、問題文と解説を何十回か通しで読んで、全体として不自然な部分が無いかを確認します。特に叙述トリックっぽい問題を作る時は、「叙述トリックに騙された参加者の目線で読む」「解説を読んで真相を知った後の参加者の目線で読む」の2通りの視点で繰り返し繰り返し読みます。とにかく文章を書くのも読むのも苦手なので、納得行くまで時間をかけます。作品として納得出来るようなレベルになったら、タイトルを決めて土日に出題という感じですね。

(猿)
何度も視点を切り替えて自分の作品を客観的に考える___自分だけが面白いと思うものではなく参加者が楽しめるものを作ろうというTATATOさんの気概が作品から伝わってきます。
では、どんな時にネタが浮かびますか?また、ネタを見つけるために行っていることがあれば明かせる範囲で教えてください。

(T)

大きく分けると以下の3パターンです。
(1)身の回りのこと
日常生活で見た物や起きた出来事、過去の思い出から想像を膨らませるパターンです。誰しもいろんなものを見たり聞いたりしているので、スキームとしては万人向けだと思います。ちょっとした物事をどのように謎として構成するかがキモですね。
※Cindyでの自作品の例:「お近づきのしるしに林檎をどうぞ」英会話の勉強でフォネティックコードを学んだ経験から作問。
(2)創作物からのインスピレーション
やはり創作物はネタの宝庫です。私の場合は他の出題者のウミガメに参加している時にちょくちょくネタを思い付きます。このケースではパクリにならないように、問題の核になる部分は必ずオリジナルになるように気をつけます。
※Cindyでの自作品の例:「吸い殻とリバウンド」特にどの問題からのインスピレーションという訳ではありませんが、海での遭難やカニバリ(?)など全体的に「ウミガメっぽさ」をヒントに作り上げました。
(3)天啓
1時間に一度、すなわち毎日24回ミラクルラテラルゴッデスに祈りを捧げていると、極稀に問題のネタを授けてくれます。これを読んでいる皆さんも、是非どうぞ。
※Cindyでの自作品の例:「右側にあるもの」気が付いたら既に問題が出来上がった状態で脳内に存在していました。説明不能。

(猿)
すごいですね、ミラクルラテラ……ちょっと一口で言えそうもありません。
では、誘導で意識していることは何かありますか?

(T)
基本方針としては、誘導はしないようにしています。どうにもグダってしまって二進も三進も行かない場合は多少の誘導をしますが、原理原則として「質問に対しては”回答する”」ということを心掛けています。誘導が必要ということは難易度調整が最適ではない場合が多いと思います(例外はあります)。そんな訳で、誘導を必要としない難易度に調整してから出題するように意識しています。

(猿)
問題文〜解説までの作成にあたり、例えば推理小説におけるノックスの十戒のような、ご自身の指針やこだわりはありますか?

(T)
すべての問題で実現出来ている訳ではありませんが、指針や目標はいくつかあります。
■不必要に登場人物を増やさない
登場人物が多くなるほど質問者側は考えなければいけない要素が増えて疲れてしまうため、出来る限り登場人物の数は絞るように作っています。
■非現実要素がある場合にはとっかかりを問題文に入れておく
解説でいきなり非現実要素が出てくると納得感を大きく損なうので、何かしらの伏線を張っておくか、または非現実要素があることを明示すると良いと思います。
■問題文と解説の内容をしっかりと対応させる
一部の扉問題では演出として敢えて1単語解説などをしていますが、基本的には解説欄に書くのは「問題文に書かれた状況の解説」であるべきだと思います。簡単なことではありませんが、問題文と解説とがキッチリ1対1対応していると、読み終わった後に爽快感が得られると思います。
■問題文と解説だけで1つの作品として完結させる
新ジャンル等一部の問題を除けば、タイトル、ヒント、回答などが無くても問題が完全に成立するように仕上げることが必須だと認識しています。ウミガメのスープを作り始めた頃から、私の理想の1つとして「ウミガメのスープを初めて見る人が問題文と解説だけを読んでも充分に楽しめる」というものがあります(イメージとしてはウミガメのスープの書籍化)。タイトル、ヒント、回答にネタを仕込むことが必ずしも悪い訳ではありませんが、変に捻って問題が破綻するようなことが無いように留意しています。
基本的に私は質問メインであり問題作成の腕はまだまだ未熟ですが、上記のように「自分が作った問題を質問者の立場から見ることができる」という点だけはほんのちょっとだけ自負があります。

(猿)
では、TATATOさん、お腹を空かせて待っているユーザーさんのために今後の活動予定を教えてください。

(T)
出題については引き続きのらりくらりと、という感じになると思います。集中力が無くてとにかく問題作成に時間がかかるタイプなので出題ペースが上がることは無いですが、Cindyで長く活動出来ればと考えています。あとはまぁ自分のチャットルームでブツブツ呟くくらいですねw面白いことは書けませんし参考になるような内容でもありませんが、宜しければ「こんなことを考えているヤツも居る」程度に見て頂ければ幸いです。

(猿)
では最後の質問です。
おっさん、TATATOさんにとって「良い問題」とは?

(お)
「好きな問題」でも「面白い問題」でもなく「良い問題」となると非常に多くの要素があるので真面目に語り始めれば400字詰め原稿用紙100枚くらいになりそうですが、ちょっとだけお話しさせて頂きます。
まず質問者目線で。問題の作り方の技術面についてはこれまでに多くの方々が様々な御意見を述べておられるのでそれらを参考にするのが良いと思いますが、私は「問題の作りやロジックに一切破綻が無く、徹頭徹尾合理的であること」が最重要だと思います。例えばウミガメなら、登場人物が特定の行動を取る充分な動機があることのみならず、その状況に至るまでの背景・経緯にも合理性があると、納得感が得られると思います。また例えば暗号的な扉問題であれば、問題文の地の文そのものに縦読みや暗号を含める時にそのように表現した理由も含めて問題文に記載されていると合理的だと感じます。上記は一例であり他にも要素はいくらでもありますが、とにかく問題がきちんとロジカルに構成されていることが良い問題の必須条件だと思います。斬新なトリックや感動的なストーリー、思わず吹き出してしまうようなユーモアは問題の魅力を高めますが、これらはあくまでもプラスアルファの要素です。仮に地味だとしても、問題の土台部分がしっかりしている作品は「良い問題」と言えると思います。

(T)
次に出題者目線で。と言っても他の方の問題を見る際は基本的に質問者目線になってしまうので、出題者目線での「良い問題」の話は私自身の「良い問題」を作るための心構えの話になってしまうことをお許し下さい。さてその上での話ですが、「良い問題」にするためには、参加者や後から読む人のことをよく考えることが重要だと思います。つまるところウミガメのスープは人と人とのコミュニケーションであり、どれだけ技術面を磨いて問題の完成度を上げても「良い問題だ」と感じる人も居ればそう思わない人も出てきます。どうしても、相性のようなものがあります。そしてCindyにおいては表に出てくるのはスターやコメントなどポジティブな評価が殆どで、ネガティブな意見は仮に存在したとしてもなかなか表には出てきません。だからこそ、問題作成・出題をする際は自分の問題に対して批判的な視点を持ち、「誰が見ても文句のつけようが無い」と思えるようになるまで問題を練り上げることが「良い問題」を作るための道だと思います。そのような態度は必ず他の方にも伝わるし、逆にいい加減な気持ちで問題を作れば見透かされるものです。「良い問題とは?」という質問に対する回答になっておらず恐縮ですが、そういう意識で問題を作ることを今後も目指していきたいと思います。

(猿)
終始、真摯なご回答をしていただき感激です。ありがとうございました!
今後もおっさん、TATATOさん、お二方の活動から目が離せません。
このインタビューをご覧の皆様に一言ずつメッセージをお願いいたします。

(お)
今回つい張り切っていろいろお話しさせて頂きましたが、結局一番大事なのは楽しむことです。質問に特化するのも良し、問題作成に勤しむも良し、両立するのも良いし読むだけでもOK。

(T)
そういう懐の深さがウミガメの魅力です。それぞれ一番合った楽しみ方を見つけて、今後も一緒に楽しみましょう。どうもありがとうございました。

(お)
ありがとうございました。

2018年10月9日

 


さるぼぼ(以下、猿)

第1回目のゲストは人参さんです。

大量の良問を生み出したウミガメのスープ出題サイト、

ラテシンの問題群の中でも5本の指に入るくらい私が大好きな「理由は長ければいいというわけでもないから」ですが、これを人参さんの作品だと紹介して良いのかどうか迷います(^^;;

 

人参さん(以下、人)

よろしくお願いします。

名前を変えたことで、ある意味別人になったような感覚は多少あります。そのためか、ラテシン時代の自分の問題は客観的に見られるようになりました笑

 

(猿)

「理由は〜」は切れ味抜群のトリックですが、

これはどんな時に閃いたのか覚えていらっしゃいましたらぜひ教えてください。

 

(人)

問題のテーマを決めたときに、キーワードから同音異義語を探すことはよくあります。単語の区切りを変えて読むと見つかることが多いと思います。本問もそのやり方で探しました。
(ちなみに最近ある方に言われて知ったのですが、本問と同様の言葉遊びを使った問題がすでに出題されていたようです)
最初はウミガメにするつもりだったのですが、どうもしっくり来なかったので問題文を削ったり語順を変えてみたりしていると、結果的に物当てになりました。

 

(猿)

ウミガメでなく物当てにしたことで切れ味が一層増しているような印象です。

問題のテーマを決めたときに、とのことでしたが、問題作成の大まかな手順をぜひ教えていただきたいです。

 

(人)

ざっと以下のような手順で作っている気がします。
新しい発見やひらめきが起点になります。
例えば同音異義語を見つけた、既存の物事を別の角度から見たら面白かった、のような体験をしたら、それが問題をつくるきっかけです。こうした出来事は日常生活の中で自然に起こることもあれば、問題を作るために頭の中で見つけることもあります(この場合はキーワードを一つ決めて、連想しながら探すことが多いです)。
次に問題文の作成ですが、まず問いと答えを設定します。最初に見つけた発見やひらめきを使えば、簡単に解けるようになっていることに注意します。
ここから先は終わりのない作業ですが、問題文がより良く見えるように推敲します。単語を変えてみたり語順を変えたり、登場人物を増やしたり減らしたり。この過程でよりよい問いと答えが見つかったり、別の発見と結びついたりすることもあるので手戻りもありえます。
そして納得(あるいは妥協)したら晴れて出題できます。

 

(猿)

とても参考になります。
問題文がより良く見えるように推敲するとのことでしたが、問題文の文章については、一貫したこだわりや指針などはあるのでしょうか?

 

(人)

100%達成するのは不可能に近いのですが、目標としては問題文中のすべての言葉について、なぜその言葉を選んだのか説明できることを意識しています。
例えば「理由は…」で「死んでしまった」を「死んだ」に変えても問題としては成立しますが、仮に推敲段階でその問題文になっていたとしたら、それを出題しようとは思わなかったと思います。

(↑は必ずしも問題の質とか評価の向上につながるとは限らないと思います。どちらかというと気持ちの問題で、より良くなる可能性を隅々まで検討した上で出題したいという思いがあります)

 

(猿)

「問題文中のすべての言葉について、なぜその言葉を選んだのか説明できること」!!!これは、納得です。人参さんの問題は語句の一つ一つが本当に丁寧に選ばれているなあ、と感じます。私も忘れないよう心に刻んでおきたいです。
工程を丁寧に積んでいく作問は時間も労力も少なからず必要だと思うのですが、
その作問を支えているモチベーションは何でしょう?

 

(人)

自分が発見した水平思考的なアイデアを紹介したいから出題しているのだと思います。とはいえ紹介するだけならわざわざ問題にしなくてもいいので、なぜ問題の形で共有するのだろう?と以前考えたことがあり、
自分が思いついた時に体験したひらめきを、問題を解く人にも同じように(自力で)体験してもらえるから だという結論になりました。
そして一度答えを聞いてしまうと、このひらめきは得られません。つまりたった1回の出題が勝負です。
ですから、そのひらめきをより鮮明に再現できる問題文にしたいと思っています(しかしコケることも多々あって、その時は申し訳ない気持ちになります笑)。

 

(猿)

問題を解きながらひらめきを体験すると、ものすごい快感を覚えることがありますよね。あの快感を他人に味わってもらいたい、そういうエンターテイナー気質な部分は出題者の皆さん、少なからずお持ちなんでしょうか。
人参さんはインスピレーションというチャットも運営なさってますが、インスピレーションを得るためにオススメの本、音楽、映画、行動などは何かありますか?ただしこの際、他人に効果があるかどうかは別にしましょう。笑

 

(人)

私はあまり本を読まない方なので、これというものがぱっと思いつかないですが、創作物を見るのは良いきっかけになると思います。お笑いはよく見ます。
あとは散歩ですかね。水平思考に限らず、頭を空にして歩いている時に、ふとアイデアが降ってくることがよくあります。

 

(猿)

私もお笑いは好きです。
そういえば閃いた瞬間の脳の状態と、ぼーっとしている時の脳の状態は良く似ているとTV番組で見ました。
だから散歩とか、入浴中に閃くことが多いのでしょうね。
それでは、人参さんご自身の(これはCindy内のものでもそうでなくても良いのですが)、今後の目標、活動予定などがあれば教えてください。

 

(人)

近い目標でいうと、Cindyの100問目が近いのでそれを目指しています。
活動予定としては、Cindyのさらなる活性化に向けて何か貢献できれば思っています。
一番身近なことでできるのは出題・参加だと思います。それ以外でもできることがあれば積極的にやっていきたいです。

 

(猿)

次で最後の質問になります。
人参さんにとって「良い問題」とは?

 

(人)

それまでの自分になかった視点に気づかせてくれる問題がいい問題だと思います。

 

(猿)

ありがとうございました、大変参考になりました!
今後も人参さんの活動から目が離せません!
このインタビューをご覧の皆様にメッセージがあれば自由にどうぞ。

 

(人)

どこの馬の餌ともわからない若輩者ですが、Cindyで楽しくやっていけたら良いなと思っています。何卒よろしくお願いいたします!

 

2018年10月4日